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2006年2月14日 (火)

フロベールの鸚鵡 ジュリアン・バーンズ

 この小説読み返してもいまだにうならされます。実に巧み。
最初はディレッタントのフロベール愛好家としか判らない物語の語り手。時には慎み深く、時には饒舌に現れるのですが、読んでいてもフロベールの方が重みがあってなかなか語り手が印象に残りにくい仕組み。でもちゃんとヒントは出ているのできちんとそれを掌握しているつもり「には」なるのです。

 しかし、圧倒的なフロベールに対する情報でそれを読んだだけでも十分かなと思い始めた13章、語り手の数々のほのめかし、示唆の理由がわかって仰天、なるほどこういう意図なのかと納得したとたん、次の14章で見事にそれがひっくり返され、何事が起こったのか呆然としているうちに、最終章に突入。

 読み終わった後やっとなぜ13章の後に14章が来るのかその理由が判り(この章の組立自体がすごい)、明瞭すぎるほど明瞭な著者のメッセージがしっかり伝わるのだと思ったとたん、そんなもん鵜呑みにしたら危ないよとの注意書きがついている様にも思え・・・。

 こんな意図の小説あったのか、いや小説と言うもの自体がそもそもこんなものなのよ、という作者の考えか、完璧参りました状態でした。
 そして原書ではジョイスと思われる一節が一箇所だけあったそうなのです。ヴァージニア・ウルフの件で含みもありそうなのでジョイスも登場となるともっと複雑になるのでしょうか。(泣)

  「フロベールの鸚鵡」 ジュリアン・バーンズ著 斎藤 昌三訳 白水社

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