暗闇に光を
それは丁度一週間前、勤労感謝の休日が明けた、その未明のこと。
私は突然の物音で目を覚ましたのでありました。その音とは多分風の音。昨夜から降り始めた雨に風が加わったのか、ごうごうともの凄い音がしていたのです。
私はその日、車を点検に出すことになっていて、ついでにタイヤ交換ということで、車にタイヤを積み込まなければならないのです。なのにこの雨と風。昨日のうちにタイヤを積んでおくべきだったとほぞを噛みつつ、再び眠りに落ちんとしたその瞬間、天井に一条の光が輝き渡っている事に気がついたのです。
「もう朝?」と驚き目を見開くと、辺りは漆黒の暗闇。さっきの光は夢だったのだろうかと、いぶかりながらまた目を閉じようとしたその時一陣の風。その直後、カーテンレールの隙間から天井に目も眩むような光の帯出現!
これは一体何の光?と悩んだのはほんの一瞬のこと。即座に先日設置したガーデンソーラーライトの光だと思い至ったのでありました。
このライト、普段は小さく灯るだけですが、人が通るとパッと強力に照らしてくれるのです。
という事は、庭で人が動いてる!
思わず悲鳴をあげそうになったのですが、この光、風が吹く度に見えるのです。ということは、庭木が風で揺れて(位置から考えるとブルーベリーだ)、それに反応して光っているに違いないのです。
ほっと安心して寝ようとしたその瞬間、とんでもない事を思い出したのです。このライト、先代はどうした理由かあっというまに故障して、やっと取り替えて貰った2代目なのです。一晩嵐で灯り続けたらまたまた壊れてしまうかも。
私の不安に何処吹く風は一層猛り狂い、カーテンの向こうがひっきりなしにまばゆく光る。
眠いのに音と光と、ライトが壊れるかもという恐怖で眠れない。
どうしても元を止めなければと茶の間の窓を開けてみれば、嵐の中にご近所猫シロちゃん(仮名) を発見。植物ではなく原因はこの子であったかと、安堵して寝返りをうつと布団の上に猫の重み。
シロちゃんを泥足のまま入れてしまったのかと飛び起きれば、部屋は暗く猫もいない。元を絶ったと思ったのは夢の出来事で、外ではまだまだライトが閃光中。
ゴォォーーー! ピカッ! ひぃぃぃぃぃ(悲鳴)
ビューーーー! ギラッ! いやぁぁぁぁぁぁ(もっと悲鳴)
そして夜の嵐が嘘の様に治まった朝の住宅街で、消耗しきった目にクマおばさんが一匹、そこだけ闇夜オーラを放ちながら、ずるずると車にタイヤを積み込んでおりました。庭のライトは昨日の騒ぎなど無かった様に、静かに消灯しておりました。明るいところでは消えるのよね、君・・・。
あ、あんまりだ(T_T)
謹んで追記
センサー作動の原因は、ブルーベリーの隣に置いておいた、菊の鉢植えであったと思われます。
ひょろっと伸びたのに支柱をする手間を惜しんだら、嵐で大揺れしたみたい(涙)
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