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2013年8月の1件の記事

2013年8月30日 (金)

涙なくしては語れない話


 夏の哀しい思い出を一つ。

 もう三年も前の事です。それは晴れた日曜日の午前中でした。PC机に陣取っていたところ『ぷぃ~~ん』という羽音がし、足にちくりと痛みが走りました。羽音はその後も続き、私は音の主である「蚊」を捕まえようと応戦したのですが、その羽音の主は手に足に次々と針を打ち込んできて、あっという間に数カ所も真っ赤に腫れ上がってしまったのです(後で数えたら八個所刺されてました)。 これが痛いんです(T_T)

四肢全体の痛みと激しいかゆみ。巨大な赤い腫れ。完全な戦意喪失と蚊に対する恐怖で茫然としていると、目の前の壁に蚊が一匹休憩中。と思った時には我知らず手が出て蚊をつかみ取っていました。

私の生き血をすすった恐ろしい敵の姿はいかに? と開いた私の手のひらには、溢れた鮮血も、黒い体液もなく、ただ普通の蚊の遺骸が静に横たわっていただけでした。
私の血を吸っていない無辜の蚊を殺めてしまった慚愧の念より、スズメバチの親戚ではないかというくらい刺しまくる凶暴な蚊がまだ野放しという事実の方が私には重く、真犯人を捜すべくその後随分探し回ったのでした。。
でもこのあと部屋から羽音がすることはなく、私も刺されることはありませんでした。

もしかしたら、私に殺されたあの悲運な蚊は、針を刺し一口唾液を入れた瞬間私に追い立てられ、また別の場所で唾液を一滴、そしてまた別の場所と、あれだけ私を襲っておいて一口も生き血をすすっていなかったのではないかと思い至った時、あの最後は、きっと空腹で動けなかったものなのかもと考えるとあまりの不憫に涙が流れました。
なんとかわいそうな事をしてしまったのか。

しかしそう考えてもかゆみと痛みは一向に引かず、日に日に腫れ上がり、痛みとかゆみは苛烈の度合いを固めていったのです。手と足合計八個所も。

 その後私は考えました。空腹のまま死んだ蚊は哀れであろう。でも生き血をささっと飲めない手際の悪い蚊に八個所もさされ、夜も眠れない程かゆみに苦しみ続けるなど、こちらの方も十分涙なくして語れないのではないのか。

ゆくも涙、残るも涙。 蚊は死して唾液を残す。


キミのことは一生忘れない。忘れられない。

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