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2016年7月17日 (日)

ある村長さんの言葉

 今から10年前(正確には9年11ヶ月前の06年8月)の県知事選挙でのこと。その時聴いたある村長さんの現職知事への応援演説が忘れがたかったのですが、今この話はもっと広く知られてよいと思いますので、私が重要と考えた部分二箇所を記したいと思います。とはいえ10年も経ってしまって記憶もあいまいですが(^_^;)

 地方行政というものは法律で動くんです。地方自治法と言って、私も村役場の職員になりたての頃毎晩必死で勉強しました。こんなに(手で書物の厚さを示す仕草をしながら)厚くて覚えるのが大変なんですが、それを知らないと仕事が出来ませんから。
(その後その法律がないと国への申請の仕方とか、地方行政の根幹が出来ないみたいな具体例を二三挙げた気もします、記憶はうっすらすら)
県政は仕組みの法律に則って動くのでありそこは外せない。法律が変ならそれを変えればいいがそれは国政のすること(後で考えたら意味深な言葉)。

 県政は法律以外の仕組みでも動いていました。例えば県の片隅の、小さい自治体の首長は県知事に面会を申し込んでもなかなか会ってもらえません。約束を取り付けて県庁まで来ると、昔の知事室の側にある場所で待たされました。そこでずっと待ちながら知事は外出中なのか忙しいのかと思っていると、大きな市の市長さんや県議さんが顔パスで知事室に入っていく(予約も取らずにすぐ知事室に入れる首長さん達は県政に貢献している人達だから通してもらえるとも言った記憶がうっすらあり)。それが今の知事になって知事室が1階に移りガラス張りになり知事が何をしているか見えるようになり、面会も予約の順番通りに、大きな市の長も順番を待つようになりました。それは当たり前の事ですが、昔は遠くからはるばる来て待つのは大変だと思いながらも、そういうものだから仕方ないと思っていました。私達がその中にいて、そういうものだと思っている事を、知事が「それはおかしい」と指摘して改めて来たのがこの知事です。


 村長の応援演説は、知事は法律の飲み込みが早く、県庁内でしか通じない不合理なことは一切認めなかったが、それが当たり前だと思い込んでいた人達にはショックだったという話でした。当時県議だった石坂千穂議員が「以前は知事公邸に有力議員や首長だけがあつまり、そこで県政についての話がなされ、議題として県議会に出てきた時は既に決着がついていた。話し合いの内容は秘密で、知事公邸は伏魔殿と呼ばれていた」とブログか何かで書いていましたが、これなどは議会政治の否定でしかないのに、それが当たり前だと思っていた人達にはまずいことだという意識さえきっとなかったのでしょう。少数で話し合えて効率的だとさえ思っていたのかもしれません(選挙で選ばれた他の議員はどうなるって話ですが)。だから知事が知事室をガラス張りにしただけでなく、公邸を文字通り潰して駐車場にしてしまった時の有力県議の怒りが、既得権益を失っただけでなく、当たり前だと思っていた事が崩れたショックでもあったことが村長の話で分かりました。
 
 慣れとは恐ろしいもので、どんな変な仕組みでも、一度当たり前になってしまうと、そのおかしさを指摘されただけで衝撃を受けるのは人として仕方のない部分です。特にそれを指摘できる人が新しく政治家として選ばれた人の場合は、最初は法律に精通していない場合が多く、それゆえ中の人達から「あの人は仕組みを知らない(法律)、やり方が分かってない(習わし)」と、本来は全く違うものを一緒くたにして批判されがちです。一方法律による動かし方が分かっている人は、その組織に精通している場合が多く、不合理な事であっても仕方ないかなと思ってしまいがちということです。下手に変えた時の相手の反発も面倒ですしね。

 
 今の日本はどこも財政は厳しく行政運営の支障はなるべく避けたいですし、長い間に澱のように溜まってしまった旧弊の害悪ももう無視できない状態です。こんな状況で我々有権者はどうすべきなのか。
村長さんはご自身の当時のブログ記事で「変えなければいけないことは変えるべきだ。変えて住民の為になる事をすればその評価は選挙の時に住民が下す」と書かれいます。
でも、大きな自治体だと、ましてや国政だと政治への要望も広範囲ですし、政治家が何をしたかが具体的にはなかなか伝わってきません。実際、条例や予算など、我々の生活に直接かかわる事柄が解説付きでしっかり報道される事もあまりありません。

 この10年間で色々な政治家が現れました。
古いしがらみを断ち切ると宣言した政治家はそのすったもんだのみが注目されてしまい政治家としての評価を我々有権者はきちんと出来ているのか疑問です。また旧弊を少しずつ懐柔しながら、今までと違うニーズにも応える様な実績をあげている政治家がいたとして、そのスムーズさが徒となってあまり報道されず地味な存在と認識されてしまう怖れもあり、こういう人達への評価もちゃんと出来ているか心許ないです。

 最後に前世紀、まだ中選挙区制だったころにテレビで観た、田中真紀子さんの、夫直紀氏への選挙応援演説の一部を書いておきます。

「役人は新人政治家の言う事なんて聞きません。次の選挙で戻って来るか分からない人の言う事なんて。当選を二度三度とやって、当選もいつもトップ当選になってから初めて話を聞いてくれるんです。また来るのか落ちるのか分からない政治家の話なんか聞いてくれません。だから皆さんのご支援が必要なんです。当選するから他に入れようではなく是非トップ当選させて下さい」

 この話に出てくる官僚の態度も旧弊以外のなにものでもないでしょうが、我々有権者の意図が一時の気まぐれでない事を相手に認めさせる必要がある事も理解できます。
行政や法律に通じ、組織の不合理な旧弊をたちどころに断ち切り改革できる政治家を坐して待つか、その見込みがありそうな人物をきちんと評価しつつ何年も掛けて育てていくか、最終的に一番重要なのは票を持つ我々有権者の意識という事になります。


 あわせて読みたい、というかよりしっかり書かれた記事(^_^;

「都知事選について」 星野智幸 言ってしまえばよかったのに日記

「都知事選立候補者への「踏み絵」となってしまった韓国人学校問題」

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コメント

「いいね!」があったら10個くらいつけたいです!

ムムリク様

 その「いいね!」は勿論松○村長さんへのいいね!でしょうが、ありがとうございます(^_^;

演説を聞いていて「知事はこの人にやってほしい!」と思ってしまったことはナイショです。逸材はなかなかいないですわ。ほんとに。

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